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オシムの言葉―フィールドの向こうに人生が見える |
| 著者:木村 元彦 |
| 出版:集英社インターナショナル |
| ISBN:9784797671087 |
| 発売日:2005/12 |
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この本の詳細 フィールドの向こうに人生が見える 著者:木村元彦出版社:集英社インターナショナル/集英社サイズ:単行本ページ数:238p発行年月:2005年12月なぜ彼は人を動かせるのか。Jリーグ、ジェフ市原・千葉の監督イビツァ・オシム。厳しさとユーモアに溢れる言動は、選手はもちろん、サッカーファンの心をわしづかみにする。サラエボから来た名将が日本人に伝えたものとは。 【内容情報】 Jリーグ屈指の美しい攻撃サッカーはいかにして生まれたのか。ジェフ千葉を支えた名将が、秀抜な語録と激動の半生から日本人に伝えるメッセージ。 【目次】 第1章 奇妙な挨拶/第2章 イタリアW杯での輝き/第3章 分断された祖国/第4章 サラエボ包囲戦/第5章 脱出、そして再会/第6章 イビツァを巡る旅/第7章 語録の助産夫/第8章 リスクを冒して攻める/第9章 「毎日、選手から学んでいる」 【著者情報】 木村元彦(キムラユキヒコ)1962年、愛知県生まれ。中央大学文学部卒。ノンフィクションライター、ビデオ・ジャーナリスト。独立映画制作会社「疾走プロダクション」を経てフリーに。アジア、東欧の民族問題を中心に取材・執筆活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) |
ユーザーレビュー
 | サッカーを通して人生を教えられました。 | | 社会現象にまで至った【オシム語録】とはいかにした生まれたのか。
この本を読めば、それがよく理解できると思います。
オシムの言葉のルーツは、その悲しい過去ゆえに生まれたものでした。
祖国が戦争に巻き込まれ家族と離ればなれになりながらも、指揮官として戦った姿には読んでいて目頭がただ熱くなるばかり。オシムのサッカーというよりも、オシムの人生を追うような内容になっています。
私は歴史の知識は乏しいのですが、
これをきっかけに世界のことをもっともっと知らなければいけないな、と思いました。
同時に、こんなに素晴らしい人間が存在している奇跡を感じずにはいられませんでした。
絶対に読むべき本です。 |
 | 熱気に蝕まれるオシム | | オシムのサッカーがどういうものか、というのはこの本を読んでもわからない。なぜなら、筆者はそんなものはほとんど書こうともしていないのだから。オシムの「歴史」を読むのなら、それなりにいいのかもしれない。「情報」は存在するのだから。オシムの「人間性」と「その含蓄ある人生」を書いたものとして読むのなら、それが求められるべき読者なのかもしれない。筆者自身がそのことを意図して書いているのだから。そして、だからこそ、この本は評価できない。
少し横道にそれるが、小林信彦氏の「天才伝説 横山やすし」という本がある。この本は題名には「天才」などと書かれているが、実際読むとかなり冷めたで彼を見ている。少なくとも彼を伝説上の人物としては扱っていない。”それゆえに”この本は非常に面白い本になっている。
翻ってこの本はどうか、というと小林氏の本とは逆にオシムのすばらしさを描こうとする「熱気」にあふれている。そして、この熱気は筆者の意図を含んで何かを覆い隠してしまう。例えば「わざと負けた」事件の概要について語っている部分があるのだが、それを証明する証言としてマテウスについてインタビューしたと思しき文章がある。しかし、その言葉を読んでも「当時のユーゴスラビアは恐るべき集団だった」「オシムの態度は勝っても負けても立派だった」と言うことを語っているだけで、どう読んでも「わざと負けた」ことに対する「言質」などは読み取れないのだ。しかし、「木村の言葉」はそんなことも構わず、猪突の勢いで続く。
こういう部分はnumber等のスポーツグラフィック誌出身ライターの限界なのだろうか?彼らに共通するのは「知識」足りなさと共に、妙な「熱」である。この熱気は「読みやすさ」には寄与するのだけれど、読者には毒になることが多いのだ。その「熱」で犠牲になるものが多すぎる。
木村氏はまだ、オシム氏のインタビュアーをしている。そしてそのどれを読んでも、その「熱」が感じられる(サッカーの知識の不足は言っても仕方がないのだろう)。しかし、この種のライターは、オシムのインタビュアーとして、適切な人物であるのだろうか?もしかしたらオシムの場合「オシムを見下している」「挑戦的な」人物の方がオシムについて真実に近いものを描けるのかもしれない。そういう視点で彼のサッカー観を分析できる人材を現時点では望む。
また、以下は「感想」なので評価には含めていないけれど、オシムの上の行為は「名将」の証明エピソードとして考えて良いのかという、違和感もある。スポーツにおいて「わざと負けた」というのはやはりモラルとしては許せるものではない。そしてそれ自体はオシムも認めるだろう。しかし、そういうことをせざるを得なかった「スポーツの、政治に対する敗北」「オシムの悲劇」のエピソードとして語られるべきなのではないか、という気がするのだ(勿論、オシムは監督なのだから行動に対する「責任」はあるけれども、その原因があるわけではない。悪いのは「状況」である)。 |
 | 0904 素敵な言葉がいろいろありましたが。 | | この本の大きな特徴は、オシムさんの本ではないというところのあると思う。ゆえに客観的解釈を多く含んでいるように感じた。
また、サッカーの展開に関する記述や、関係者のインタビューが結構盛り込まれていて、周りからみたオシム像という構図になっているように思う。
その構図の中で映し出されるオシムさんは戦争に出会い、私などでは想像もできない辛苦を人生の中で経験されてきている人。それが人間としての幅を広げ、選手に緊張感を感じさせつつも、慕われる名監督となっておられる人。サッカーを心の底から愛し、美しいサッカーができるための妥協を自他共に一切認めない人。 そんな感じで描かれていた。
読み物として、ふんふん、と読みやすかったが、チームへの奉仕精神、リスクを取ってこそ、道は開けるという言葉はとても印象に残った。熟考の末にリスクをとれる。そんな努力家、誇り高い人間に私もなりたいと思った。 |
 | これは語録本ではない。 | | 確かにオシムは日本人には幾分奇異にも感じられる数々のウィットに富んだ言葉を残したが、本書はいわゆるスポーツ選手やその他著名人の語録を集めた本とは明らかに一線をかくす本である。その内容は戦争の悲惨さや愚かさを生々しく伝える本である。
若い人たちが本書を”勘違いしてでも”手に取って読んでくれることを切に願う。 |
 | オシムが日本に今、いるということ | | 実はサッカーは、日韓ワールドカップすら見なかったくらいのサッカー音痴なのですが、するりと読めました。オシム監督は、サッカーチームを創造することによって、自分がよいと思うものをサッカーで、サッカー以上に体現していたことがすごくよく伝わってきました。
すっかり、オシムのファンになってしまい、いろいろな本を読んでいるのですが、一番最初にこの本を読んでよかったと思います。いつか、日本を去るのかもしれないけれど、今オシムがここにいるってことの意味を大切にしたいと思いました。 |
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